0120-60-7051
みなさま、こんにちは。
これまで入念に準備を進めてきた耐震改修が、いよいよ実工事に入ります。
まずは解体です。
こちらのお住まいは、改修後に貸し出される入居者様が決まっておりましたので、それに合わせて耐震改修から設備改修までを計画しました。
まずは既存の設備を解体します。
Before
解体を進めると柱や壁など躯体の状況が見えてきます。
事前調査でも確認されていた点ですが、白アリによる被害が想像以上に土台や柱に広がっていました。
腐食
柱がスカスカになってしまうと、建物を支える力は一気に下がってしまいますので、このような場合は柱そのものを交換する必要があります。
天井解体
さらに、屋根を支える補強を行うため、天井も剥がします。1階と2階で外壁のラインがずれている場合、それぞれの外壁面を補強しただけでは地震力を基礎まで伝えることができないため、“水平構面補強”という手順が必要になります。
和室解体
こちらの和室では雨漏りによる影響が出ている箇所もありました。
このように構造的な補修をする必要がありましたので、土台の骨組みもすべて解体しての工事となりました。
解体後
下地まですべて撤去した状態から骨組みを組み直し、柱の補修や交換をしていきます。
取り替える部材や、修理する部材などを設計者が現場で適切に判断していかなければ、いくら金物をつけたり金物補強をしても意味がありません。
骨組み
新しい木材が入ってお家や設備を支える基礎が出来上がっていきます。
腐食木材
取替えをした木材を見てみると・・シロアリの被害で芯まで腐食していました。これでは大きな地震の揺れではひとたまりもありません。
金物補強
加えて金物補強も行い、土台にしっかりと固定します。
この金物補強は、新しい柱だけでなく、既存の柱や梁の接合部にも取付けして、揺れに耐えられるよう強度を高めます。
さらに、天井側では梁も追加して支えを増やします。
天井梁追加
ここから、各スペースに合わせて下地組み・壁補強を行います。
下地
仕上げに必要な給排水なども同時に準備を進めつつ、下地を組みます。
また、こちらの物件では床の湿度が非常に高く、木材が腐りやすい環境でした。また、それが原因でシロアリが大好きな環境になっており、1階はほぼすべて被害があったわけです。それで、床下には湿気を遮るために防湿シートを張っています。
防湿シート
壁補強
壁にもまず金具を入れて壁補強を進めます。この工法は本来、真壁(和室などで柱の角が見えている造り)に対して、壁も天井も床も解体せずに補強することができる工法です。
断熱材
耐震壁
外壁側には断熱材を入れて合板を張ります。
この壁には構造用合板を柱と土台、梁に打ち付けることで耐震壁としています。
筋交いは耐震改修で使用することはあまりありません。
耐震壁
この壁のように柱と梁を追加したうえで合板を張り、耐震性を高める方法もあります。
天井
天井裏も壁と同じく骨組みのあと合板で補強しました。
水平構面の補強にも決まりごとがあります。
玄関廻り
室内の壁面ひとつひとつを補強することで、建物全体の強度を高めることが出来ます。
こうして耐震改修のベースを整えることができました。
続いての記事では、内装の仕上げ部分をご紹介します。
~ちょっとした修理から増改築、リフォーム、リノベーションのご相談なら地元の工務店の~
有限会社イーリンクへ
0120-60-7051